古事記の原文『トヨタマヒメの素顔』

『トヨタマヒメの素顔』の原文

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原文の概要

天武天皇

天武天皇

妊娠したトヨタマビメは、出産間近になり海神の国から地上に行く。トヨタマビメはホオリに、産む時の姿を見るなと言う。ホオリがこっそり見ると、トヨタマビメはサメの姿になっていた。恥ずかしさのあまりトヨタマビメは海に帰る。子はウガヤフキアヘズと名付けられる。

安万侶

安万侶

ホオリ様もイザナギ様みたいに、見ちゃダメって言われたのに見たんですね。

天武天皇

天武天皇

一種のパターンで、世界中に同じ型の説話があるんだ。

天武天皇

天武天皇

有名どころだと、ギリシア神話のオルフェウスとエウリュディケとかな。

原文&読み下し文

トヨタマヒメ、ホオリ、タマヨリヒメ

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

於是海神之女、豊玉毘売命、自参出白之、妾已妊身、今臨産時。此念、天神之御子、不可生海原。故、参出到也。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

ここに海神の女、豊玉毘売命、自ら 参出 まゐで て白ししく、「 すで 妊身 はら めるを、今産む時に りぬ。こを おも ふに、天つ神の御子は、海原に生むべからず。故、 参出到 まゐでき つ」とまをしき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

爾即於其海辺波限、以鵜羽為葺草、造産殿。於是其産殿、未葺合、不忍御腹之急。故、入坐産殿。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

ここにすなはちその海辺の 波限 なぎさ に、 葺草 かや にして、 産殿 うぶや を造りき。ここにその産殿、未だ へぬに 御腹 みはら あわただ しさに しの びず。故、産殿に入りましき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

爾将方産之時、白其日子言、凡他国人者、臨産時、以本国之形産生。故、妾今以本身為産。願勿見妾。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

ここに産みまさむとする時に、その ひこぢ に白したまひしく、「 すべ 他国 あだしくに の人は、産む時に れば、本つ国の形をもちて むなり。故、 あれ 今、本の身をもちて産まむとす。願はくは、 をな見たまひそ」と まを したまひき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

於是思奇其言、窃伺其方産者、化八尋和迩而、匍匐委蛇。即見驚畏而遁退。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

ここにその こと あや しと思ほして、その産まむとするを 窃伺 かきま みたまへば、八尋 わに りて、 匍匐 委蛇 もこよ ひき。すなはち見驚き畏みて、 退 きたまひき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

爾豊玉毘売命、知其伺見之事、以為心恥、乃生置其御子而、白妾恒通海道欲往来。然伺見吾形、是甚怍之。即塞海坂而返入。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

ここに豊玉毘売命、その 伺見 かきまみ たまひし事を知らして、 心恥 うらは づかしと 以為 おも ほして、すなはちその御子を生み置きて、「 あれ つね は、海つ を通して 往来 かよ はむと おも ひき。然れども吾が形を 伺見 かきまみ たまひし、これ いと づかし」と白したまひて、すなはち 海坂 うなさか へて返り入りましき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

是以名其所産之御子、謂天津日高日子波限建鵜葺草葺不合命。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

用語解説

安万侶

安万侶

天武天皇

天武天皇

波打ち際のこと。『渚』とも書くな。

安万侶

安万侶

天武天皇

天武天皇

葺き終わっていないのにってこと。

天武天皇

天武天皇

お腹の子が急に生まれそうになったのにこらえきれなくなったってこと。

安万侶

安万侶

天武天皇

天武天皇

他の国のことだけど、ここは異郷といったほうがいいかな。

安万侶

安万侶

本つ国の形は??

天武天皇

天武天皇

本国での姿のこと。

安万侶

安万侶

天武天皇

天武天皇

垣間見るとってこと。

天武天皇

天武天皇

体をくねらせて這っていたってこと。

安万侶

安万侶

天武天皇

天武天皇

海神の国と地上との境界。

天武天皇

天武天皇

黄泉の国と地上の境にも黄泉比良坂って坂があったよな。

天武天皇

天武天皇

異なる世界の境界には、坂があるって感覚があったのかもしれない。

天武天皇

天武天皇

波打ち際の産屋を鵜の羽で葺き終わらないうちに生まれた勇ましい男って、ちゃんと意味があるんだ。

安万侶

安万侶

そのまんまじゃないですか。

天武天皇

天武天皇

まぁな~。

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