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ゆかりの地巡り
投稿日:2022/06/08 最終編集日:2022/06/03
箱根のヤマトタケルの聖地へ
神奈川県西部にある足柄山の碓氷峠には、ヤマトタケルが亡き妻の弟橘比売命(オトタチバナヒメノミコト)に想いを馳せたとされる伝承地がある。今回はそこを紹介したい。 温泉地で有名な箱根の玄関口、箱根湯本駅から桃源台行きのバスに乗り、揺られること約30分。 宮城野にあるバス停「明神平」にて下車し、来た道を少し戻り二股に分かれた道路の狭い方の道の方へ。そこには古ぼけた文字で「碓氷梅園」と書かれた看板が坂の上を指している。それを頼りに上を目指すと今度は「碓氷峠 (日本武尊碑)」の看板があるので、それに従いまっすぐ歩く。
吾妻はやの碑がある場所へ
人気のない山の車道を黙々と歩いていけば、大きな緑色の送水管と碓氷梅園入口に行き着く。そこにある宮城野城跡の案内図には、さりげなく日本武尊碑の場所が記載されていた。
送水管のすぐ横のようだが、ここからはあぜ道。人の手が定期的に加わっている気配が無く、気温が高い日だと羽虫の群れの中を歩くことになるので少し覚悟が必要だ。そのまま行くとあぜ道から竹藪の中へ迷い込むので草を掻き分けて進む。すると不自然にも東屋がぽつんと現れ、その隣に大きな石碑が建っているではないか。これがヤマトタケルがここで「吾妻はや」と言葉を漏らしたとされる場所である事が記録された石碑だ。妻が自分の為に身を投げた海を避けて山を登り旅をしてもなお、海に囚われてしまう事になるとは何とも言い難い思いに駆られる。
ヤマトタケルが見た海
残念ながら竹藪が辺り一帯を覆っている為、ここからヤマトタケルが見たと言われる海を見ることは出来なかった。 そもそも箱根から海が見える話を聞いた事が無いな? と思い調べると宮城野の真下にある強羅には小田原方面を向くと海が見える場所があるらしく、それを売りにした別荘やマンションも存在するそうだ。ならば遥か昔、ここからヤマトタケルが海を見たのは確かかもしれない。
新しい箱根旅行の過ごし方提案
忘れ去られた歴史を探すような感覚を味わえるので、冒険心を擽られる方はこの隠された石碑探しを箱根旅行の醍醐味の一つにするのも有だと思う。 もし道に不安を感じた場合は宮城野市役所を訪ねると丁寧に教えてくださいます。 碓氷峠のヤマトタケル碑を見に行く観光客はとても珍しいとおっしゃっていたので、ヤマトタケルの碑を訪れる人がこの先増えていけば新しい観光地としてスポットライトが当たる日が来るかもしれないな、と筆者は思いました。 道中「マムシに注意!」と蛇の絵が描かれた看板があったり、タヌキやイタチも我が物顔で道路を走り回っているので、念の為の野生動物や虫対策は忘れずに。
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