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ゆかりの地巡り
投稿日:2024/01/04 最終編集日:2024/01/09
はじめまして、ケンボイと申します。
ライター初挑戦で至らぬ所だらけかと思いますが、よろしくお願いします!
初めての投稿という事で今回は壱岐の住吉神社について書いていきます。
御祭神と御由緒
御祭神は住吉三神の底筒男神・中筒男神・表筒男神が祀られ、御相殿に八千矛神(大国主命)が祀られています。
御由緒は、神功皇后三韓征伐の時に住吉大明神が壱岐西部の半城湾(はんせいわん)にある御津浦に着岸。当初はその浦に祀られていたのですが、ご神託により現在の社地に遷座したとの事です。
壱岐名勝図誌[中]には「住吉大明神はじめこの浦[御津浦]にましまししかと、三韓征伐の時、大風波甚だしかりけれは、波の音をきかしと今の社地に遷座し給。」と記載されています。
御津浦については次の記事に書く予定です。
鎮座地
鎮座地は壱岐の中心付近の住吉触。
住吉触の由来もこの地に住吉神社が鎮座している為と伝わっています。
そばには国道382号線があり、近くには幡鉾川や刈田院川が流れています。
昔は境内の池から小川が流れ出て幡鉾川へ繋がっていたようですが、現在は駐車場になっているので、地下を通っているのかも知れません。
摂社と末社
摂社は軍越神社で住吉・深江・志原の三ヶ所に鎮座されています。
御祭神は八千矛神(大国主命)。
この三社は「軍越神事(くさごいしんじ)」の執り行われる社との事です。
末社は竹生島神社で御祭神は市杵島姫命と倉稲魂神。
こちらは境内の池のそばに鎮座されています。
額には「稲荷神社」と「竹生島神社」の両方が書かれています。
軍越神事
軍越神事(くさごいしんじ)は軍越神社で執り行われる神事で神功皇后の三韓征伐ゆかりとの事です。
住吉神社由緒略誌には軍越祭(一月、五月、十月)と記載されています。
壱岐島民俗誌にはクサゴイ様として記載されています。以下は壱岐島民俗誌より引用です。
住吉、深江、志原の三ヶ所にあり、四月二十八日に住吉神社の神官が騎馬で巡拝したものである。
これに会って招かれると死ぬと言って皆道を避けたという。畑に出て仕事をしていたり町帰りの者でも会えば杓子のようなもので招く、もし招くべきを招かないと自身に禍がかかるのだという。
當日は招きあってよくないと言って、麦刈やシノー等の招く仕事を休んだ。民間では牛馬の神様として當日は多数の参詣があり、市まで立ったという。今でも牛神として一般の信仰が厚い。
続いては式内社の研究第五巻に記載された軍越神事です。
異国調伏のため正月十七日、四月二十八日(今五月二十八日)、十月二十七日の三度行う。正月・十月は御鉾を郷ノ浦町御津浦に遷し、大宮司以下七家の神官、騎馬にて参り、戌亥に向って、異国降伏国家安全の神秘を行なう。
四月には住吉・深江・志原・軍越丘及び幡宮等に大宮司以下七家の神官騎馬巡参、七ヶ所の雄声(おたけび)場に幣帛を捧げ異敵降伏天下安泰の神秘を行なうことになっていた。
以上、二つの資料から軍越神事の事を引用させていただきました。
民間にも広く知られていたのは現在の五月に執り行われる神事なのかなという印象を受けました。あと気になったのは「七家の神官」と「雄声場」ですね。こちらのふたつは次の記事を書く時に調べて書きたいと思っています。
住吉神社の大木
境内には説明板のある大木が2本あり、どちらもとても大きく立派です。
壱岐名勝図誌[中]によると住吉神社のこのクスノキは「現人神鎮座せり。枝葉ごとに繁茂れり。」との事です。
江戸時代末期には大木になっていた事が伺えます。
夫婦楠は住吉神社の社務所前に生えており、根元付近が繋がっています。
境外にはサクラの木があり、そばには「幹周2.48m 樹高約7m 壱岐最大」と書かれた記念碑があります。
池と雨乞い伝承と銅鏡
住吉神社の境内には神池があり、小さな島があります。竹生島神社が祀られているそうです。
この神池からは干ばつの時に鏡が出てきたそうです。池近くにある説明板からの引用です。
住吉神社の神鏡(十七面)
神鏡は境内の神池から発見されたものである。
社伝によると、池内に祀る竹生島神社の下に神功皇后三韓出兵の時の陣鐘があり、ここから鐘を掘り出す時は降雨するという言い伝えがあった。明治四年(1871年)の夏、旱魃の時この池を浚えたところ、これらの鏡が出現したという。
鏡は大陸系のもの十二面と和鏡系のもの五面である。
以上、説明板からの引用でした。この説明板の裏には出てきた鏡の写真が展示されています。
池から出てきた鏡、同時期に入れられたのかそれとも別々に入れられたのか気になりますね。
あとがき
地元の神社なので知っている事多いかなと思っていましたが、知らない事だらけでした。まだまだ調べていきたいと思っています。最後に去年の秋に撮れた写真を添えて記事を終了とします。
お読みいただきありがとうございました。
参考文献
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