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「事代主神(えびす様)」の総本宮・美保神社

投稿日:2022/06/13 最終編集日:2022/06/14

 この記事では、島根県松江市美保関にある「事代主神(コロシロヌシノカミ)」のお宮「美保神社(みほじんじゃ)」について語らせていただきます。
境内社、境外末社の数が多く、いくつか記事を分けて紹介する形になると思います。

推し神は「事代主神(コトシロヌシノカミ)」

「初っ端の記事が大国主神(オオクニヌシノカミ)じゃないんだ?」

 はい。初回は私の推し神「事代主神(コトシロヌシノカミ)」のお宮です。

 推し神ってパワーワード過ぎですね。
そんな推しが出来てしまうくらい、古事記って魅力的なんです。
ぜひとも古事記で推し神に出会い、彼らの由来が残る出雲を旅してもらいたい…。

 場所は島根県松江市美保関町美保関
http://mihojinja.or.jp/(美保神社公式HP)
祭神は大国主神の后である美保津姫命(ミホツヒメノミコト)、その御子である事代主神。出雲大社の大国主大神は大黒様、美保神社のえびす様と合わせて「えびすだいこく両参り」と呼ばれ、出雲大社とともにお参りされることの多い神社です。

神様に呼ばれたかも!?

 私が島根を旅するキッカケとなったのは、奈良県桜井市にある大神神社(おおみわじんじゃ)なんですが、
そこの祭神は大国主神の和魂である大物主神(オオモノヌシノカミ)。
その大物主は事代主神であるという考えもあります。

 深く知るために古事記を読み、出雲へ旅することになり…
「神様に呼ばれた」と耳にされた事はありませんか?
以降私は事代主神を由来とする神社へよく「呼ばれる」ようになりました。
 そうして自然と事代主神の魅力を魅せられていき、好きになっていった…という訳でした。

 出雲には沢山古事記由来の地が残されています。
火之迦具土神(ヒノカグツチノカミ)を産み亡くなってしまった伊邪那美神(イザナミ)へ、伊邪那岐神(イザナギ)が会いに行った黄泉比良坂(よもつひらさか)、大国主神が国譲りを迫られた稲佐の浜、建速須佐之男命(タケハヤスサノオノミコト)がヤマタノオロチ退治をした場所、ヤマタノオロチの首が埋まったとされる場所…もう、挙げだしたらきりがありません。

本殿も特殊なら拝殿も特殊

のどかな美保関を前に、石畳が広がる先に美保神社はあります。

 パルテノン神殿を思わせるような大きな拝殿。本殿は大社造の二殿の間を「装束の間」でつないだ特殊な形式で「美保造」または「比翼大社造」といわれ、国の重要文化財に指定されています。
 向かって左側、右殿に大国主神の子の事代主神、向かって右側、左殿に大国主神の后の三穂津姫命を祀ります。
三穂津姫命は大国主神の幸魂奇魂(さきみたま・くしみたま)である「大物主神」の后神。

 右は横削ぎの千木、左は縦削ぎの千木。
 よく、縦は男神、横は女神と目にしますが諸説あり、全ての神社に当てはまるわけではありません。(玉造にある一人女神社は祭神天照大神で縦千木ですし、大庭の劔神社は祭神イザナミ、手前が縦削ぎで奥が横削ぎと前後で違います)

美保神社拝殿

この広々とした拝殿。左右に壁がないので、柏手を打つととても響きます。

社の後ろより

 この、後ろから見上げる社、千木がすごく好きなんですよね…仲良く寄り添う姿のようで。

 朝は8:30から朝御饌祭、夕は15:30から夕御饌祭があり拝殿外よりご自由に拝観できます。(日により神楽や巫女舞を見る事ができます。)
深夜も参拝はできるようですが、灯がまったくありません(笑 ので、昼間に参拝するのが一番かなと思います。
境内社も勿論境外末社の数も多く、できれば時間のあるときにゆっくりお参りしていただきたい神社です。

カエルの神様に呼ばれてた?

 オススメなのが、少し山裾を登ることになりますが「久具谷社」(祭神多邇具久命(タニグクノミコト))
 オオクニヌシが美保岬にいたとき、海の向こう側からやってきた小さな神が誰も何者であるかわからなかったのを、かかしの久延毘古(クエヒコ)なら知っているはずと告げたのがこのヒキガエルの神様です。

 夕暮れだというのに背に光を浴びて、それはそれは神秘的でした。

久具谷社

 山の中って虫や鳥などの音が結構するのですが、参拝中は後ろの水源?からちろちろと水の流れる音しかせず、あとはシンと静まり返っていて、空気がピンと張りつめつつも優しい感がしました。
「…あ、神様居るわ…」と肌身にも感じた、そんな少し違った雰囲気を感じる場所です。

 少し分かりづらい場所を登っていくのと、近年の雨により崩れた場所もありますので、どうか気をつけてお参りください。

社殿向かって右の、御霊石(おたまいし)の脇を抜けると山裾に階段が見えます。

オススメは美保関で一泊

 全て歩いて回れる範囲ではあるのですが、各所に飛んでありますので、何度かに分けて参拝されるのも、美保神社を堪能するのに良いと思います。
 宿泊地を美保関にすると、朝から十分にお参りすることも可能です。

 語りたい事はまだ沢山あるのですが、今回はここまで。
ぜひ、ラノベ古事記を片手に出雲へお越しください。

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Writer かわち

出雲大好きで暇が1日でもあれば古事記ゆかりの神社目当てに弾丸出雲旅行をする社怪人。私生活は気ままな絵描き。

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