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ゆかりの地巡り

神功皇后が手折った太祖宮の綾杉

投稿日:2022/10/03 最終編集日:2022/09/27

香椎宮

香椎宮の綾杉

香椎宮には、葉が綾の様に交互に生えている、綾杉と呼ばれる御神木があります。

神功皇后が三韓から帰還し、剣・鉾・杖の三種の宝を埋め、そこに鎧の袖に挿していた杉枝を「永遠に本朝を鎮護すべし」と祈りを込め埋められたものだと伝わります。

国家鎮護の象徴として、その杉葉を不老水と共に宮中に献上していたそうです。

武内宿禰の不老水

武内宿禰って不老ではないんだけど、その長寿にちなんで不老水という。
香椎宮から徒歩5分ほどの距離にある不老水大明神。
武内宿禰が聖水を汲み仲哀天皇と神功皇后に奉献する図

1団体につき4リットル程度までなら頂いて良いことになっている。

綾杉はとても美しく、香椎宮の代表的存在です。

それに比べて随分とマイナーで、神功皇后を紹介する本などにもあまり取り上げられていないのですが、実はこの綾杉、元となる杉が存在するのです。

それが、太祖宮にある綾杉です。

太祖宮(太祖神社)

太祖宮の綾杉

神功皇后、三韓征伐の御砌、臨月の御身を以てこの御社に登り御祈願をこめられ給う時に、太祖神社の神木をおんみづから手折り鎧の袖にさして携えられ御守になされた。
凱旋御帰朝の後、お守りに携えられし杉の枝を香椎の宮の側に植え給うた。これが今の香椎の綾杉である。
皇后は神明加護の御礼にこの杉を分け当山に植えられたが、これ以後この山を分杉山と云い、後に訛って若杉山と称するようになったものである。
綾なす枝と力強い幹の杉。

太祖宮は、若杉山にあります。

太祖宮(下宮)

若杉山の麓にある太祖宮下宮。

若杉山は神功皇后のみならず、善無畏三蔵や弘法大師も空海も訪れた、霊験あらたかな山です。

ささぐり昔話

おさ石(玉垣石)

神功皇后が手を置いて休んだと伝わるおさ石(玉垣石)と、
善無畏三蔵が開いたとされる普門院跡。
神功皇后の漢字を間違っているところが味(笑)

ゆるぎ岩

弘法大師が鬼との勝負の際に動かしたと伝わるゆるぎ岩。

はさみ岩(袖摺岩)

善無畏三蔵が念力で押し開いたと伝わるはさみ岩(袖摺岩)

また、こんな話も伝わっています。

中納言岩

豊臣秀吉が外国に攻め入るため、大量の軍船が必要になり、諸藩主に急いで作るよう命じました。そのときに筑前の藩主だった小早川秀秋(中納言)が若杉山中に入り、大岩の上に陣取り伐採を命じ、なんと言うことか御神木である綾杉をたくさん切り出してしまいました。

もともと若杉山自体が太祖宮の神領地であり、そこに生えている木は神様の木として大切に守られ、切ってはいけないとされてきました。特に綾杉は御神木とされ、伐採を堅く禁じられていました。

天文13年(1544)には、大内義隆が若杉山に生えている竹木の伐採禁止令を出し、神域を守っていましたが、秀秋はその命令をも無視して、無残にも神域は見る影も無く荒らされてしまいました。

このまま何事も無くすむとは思えません、その後秀秋はほどなく病気にかかり、子孫を残さないまま若くして死んでしまい、秀秋の家系は途切れてしまいました。

人々は、これは太祖大権現の神罰が下ったのだと信じ、今でも秀秋は悪評ばかりが残り、良く思われていません。

この秀秋が陣取った大岩を地元では、「中納言岩」といつしか言うようになりました。(ささぐり昔話)

関ヶ原の戦いで西軍を裏切った話で有名な小早川秀秋ですが、それとは違う嫌われエピソードが伝わっているのはちょっと哀れ。

それはさておき。

階段の先に鳥居が見える。この階段を上らない行き方もあるけれど、個人的にはこっちの方が神々しさを感じて好き。
太祖宮上宮。この日はちょうど、注連縄が新しくなってすぐだった。

私は、神功皇后も造船の為の木を調達する為に若杉山を訪れたのではないかと考えます。

神功皇后は小早川秀秋と違って、太祖宮の神様を手厚く祀り、また、凱旋後は植林に力を注いだことでしょう。

こっちは神功皇后の漢字ではなく、右殿と左殿を間違えて書いてしまっていたのを修正したらしい。ただし、実際は中央にイザナギ+天照皇大神・八幡大神で、右殿に神功皇后・玉依姫(宝満大神)、左殿に志賀大神・住吉大神というのが正解。

若杉山の名前は、神功皇后が香椎宮の杉を分けて植えた事に由来します。

綾杉は神功皇后が来る前からこの山にあったはずじゃなかったの?と疑問だったのですが、一度伐採してしまったから植林したんだと考えるとしっくり来ます。

 

神功皇后は、海や山や沢山の場所に行き祈りを捧げています。

そしてまた、凱旋後のお礼参りも沢山しています。

そういうところが、神功皇后が愛される要因であったと私は強く思います^_^

ちなみに、若杉山には伐採を免れた木々が沢山あり、篠栗町全体が森林セラピー基地と呼ばれるほどの豊かな森林が広がっています。

神様も仏様も、神功皇后も善無畏三蔵も弘法大師も興味なくとも、是非癒されに行って欲しい場所です。

関連情報

ゆかりの地

●太祖宮下宮

福岡県粕屋郡篠栗町若杉1047

●太祖宮上宮

福岡県粕屋郡篠栗町若杉

※太祖宮上宮に行きたい場合は太祖山 金剛頂院(福岡県糟屋郡篠栗町若杉4-2)の住所を行先に指定してナビ検索し、一旦 若杉楽園キャンプ場を目指すのがお勧め。

若杉楽園キャンプ場の地図。私は、キャンプ場から先はこの地図を見て行った。
太祖宮上宮は若杉奥之院の手前。奥之院のすぐ側にも駐車場あり。

ささぐり昔話

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Writer 筑前 ゆき

着物を着たり着なかったりして、主に福岡県内をウロウロ。マイブームは神功皇后ゆかりの地巡りとお遍路。参拝の為に山に登ったりもしています。

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