『誘い』の神 原文

このページでわかること

イザナキとイザナミに託された使命

本ページは、ラノベ版の導入部分にあたるため、原文対応箇所は1文のみです。さらっと紹介します!

阿礼

はーーーっ♡

阿礼

なるほど。これはいい

天武

だろ?

天武

不比等くんも、まろ吸いしとく?

不比等

結構です

安万侶

まろすい……?

古事記の原文

原文安万侶 於是天神諸命以、詔伊邪那岐命、伊邪那美命、二柱神、修理固成是多陀用幣流之国、賜天沼矛而、言依賜也。

読み下し文&現代語訳

読み下し文|阿礼

ここに天つ神もろもろみこともちて、伊邪那岐命、伊邪那美命、二柱の神に、「この漂へる国をおさつくかたせ」とりて、あめ沼矛ぬぼこたまひて、言依ことよさしたまひき

現代語訳|不比等

そこで、天つ神々はイザナキとイザナミの二柱に命じた
「まだ漂っているこの国を整え、しっかりと形ある国として完成させなさい」
そう言って、天の沼矛を授け、その使命を二柱に託した

天武先生の用語解説!

安万侶

あれ? なんか今回の原文、極端に少なくないですか?

天武

あー。ここはラノベの対応箇所が、ストーリー部分だから。許してくれ

安万侶

なるほど!

安万侶

そしたら、前回から気になっていたんですけど、ラノベ版は「イザナギ」って読んでますけど、こっちだと「イザナキ」ですよね? なんで?

天武

ラノベ本編は、現代人に馴染みのある読み方を優先してるから

天武

原文ページは、古事記の表記や倉野校注本なんかも見ながら、もう少し原文寄りの読み方をしてる

安万侶

そっか。古事記だと、伊邪那岐の「岐」は清音の「キ」を表す字ですもんね!

天武

でも、今では「イザナギ」の方がすっかり定着しているだろ?

天武

それに、「イザナギとイザナミで、なぎと波みたいだ」って重ねて楽しむ見方もある

安万侶

おお! 素敵です!

天武

ああ。エロいよな?

安万侶

む?

阿礼

流せ、安万侶

安万侶

はーい

天武

とはいえ、1300年以上も前の話だから。ここで紹介してる読み方も、奈良時代の発音をそのまま再現してるわけじゃない

天武

現代とは発音そのものが違う音もあったし……

天武

たとえば「藤原不比等」の読み方とか

不比等

……っ

天武

当時の発音を再構すると、『プディパラ・ノ・プピト』……みたいな音だったそうだよ?

阿礼

プピッ……

天武

ね、プピトくん?

不比等

何か問題でも?

天武

別に? クールキャラのくせして、ずいぶん可愛い名前だなって思っただけ

不比等

……

安万侶

えっ、えっと!
「この漂へる国をおさつくかたせ」ってどういうことですか?

天武

ああ。前にも出てきたけど、この時点ではまだ地上の国は固まっておらず、油やクラゲみたいに、ふわふわ漂っている状態だ

天武

それをちゃんと形にするよう命じているんだな

安万侶

あめ沼矛ぬぼこは?

天武

天つ神から授けられた神聖な矛だ。『日本書紀』では「天之瓊矛」と書かれていて、玉で飾られた矛と考えられているよ

安万侶

三種の神器の八尺瓊勾玉やさかにのまがたまと同じ「」だ!

安万侶

」が宝石って意味なんですね

安万侶

あめのぼこ?

天武

ははっ! 読みは「あめのぼこ」で大丈夫

天武

『古事記』の「沼」はを表す字で、『日本書紀』の「瓊」は宝玉という意味を表す字なんだ

天武

同じ「ぬぼこ」を、違う漢字で書いているんだな

安万侶

なるー

安万侶

言依ことよは、なんて意味ですか?

天武

言葉で伝えて委任するって意味だ

天武

ただのお願いじゃなくて、天つ神たちの意思と権限を託して、「我々に代わって成し遂げよ」と正式に任命している

天武

文字のない古代では、口に出して役目を託すことに、今以上の重みがあったんだな

安万侶

ありがとうございました! 今回はあっさり!!

天武

てか、前回のボリュームがやばかったんだよ。神の羅列が出てくると、どうしても解説が増えるから

天武

この先の国生み、神生みを考えると恐ろしいな……

安万侶

む?

天武

いや、ネタバレはよそう

天武

疲れたらまた、もふもふさせてくれな?

安万侶

むーん……

このページの神々

Author & Historical Supervisor:小野寺優
Illust:駒碧 × AI × Canva
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