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ゆかりの地巡り
投稿日:2022/10/21 最終編集日:2022/10/20
春。私は、家から比較的近くにある神社の春祭りに行きました。
神功皇后にゆかりのある神社だということで以前行ったことがあったのですが、そこでなんと、神功皇后に関する神楽もあるということだったので、わくわくしながら見に行きました。
撃鼓(げきこ)神社
御祭神は天太玉命・天児屋根命・天鈿女命という、古事記に見える三柱と、鼓打権現・笛吹権現の二柱。
鼓打権現・笛吹権現は、神功皇后が三韓に渡る際に志賀の浜で神楽の笛や太鼓を司ったと言われる神様です。
きっと、神功皇后の時代に「神ってる!」と言われるような鼓打・笛吹のスペシャリスト達がいたのだろう。
そしてその鼓打・笛吹が、芸能の神様である天鈿女命達に例えられたり並び称されたりして、一緒に祀られているのではないか。
そんな風に私は考えます。
登場人物&神様:武内・志賀。
武内宿禰は、神功皇后が三韓に渡るから船の安全を誓って貰おうと、志賀大明神のところへ行きました。
志賀大明神はよたよたと歩くお爺ちゃんの神様でした。
自分は年寄りだからと拒否する志賀大明神でしたが、最終的には武内宿禰の説得に応じてくれます。
「頑張れお爺ちゃん!」と思わず応援したくなるようなよろよろ舞が見どころでした(笑)
登場:武内・豊姫・海神。
後段は、三韓から帰って来た後。干珠・満珠が海に沈んでしまったのでそれを取り返しに行く話。
ここで豊姫が登場するわけですが、この人物が何者なのか、神楽中で説明はありません。
ただ、武内宿禰が「豊姫明神」と呼び、「竜の宮に縁が深い」という理由で干珠・満珠探しに派遣しているところや、豊玉姫のお面を使っているところを見ると、撃鼓神社は豊姫と豊玉姫を同一または類似の存在として扱っているように感じました。
豊姫は海に潜っていき、海神から干珠・満珠を取り返そうとします。
海神に向かって突進していく豊姫。
豊姫の突進をかわす海神。
何度もかわされながらも、最終的には干珠・満珠を取り返す豊姫でした。
撃鼓神社には三韓から帰って来た後の話として伝わっていますが、酷似した話が志賀海神社(福岡市東区)や志式神社(福岡市東区)には三韓に行く前の話として存在します。
志賀海神社には、神功皇后が安曇磯良丸を通じ祈願され七日七夜のお神楽を奏されると、志賀明神と勝馬明神がご出現され皇后へ干珠満珠の玉を授けたと書かれてありました。
志式神社には磯良舞というものがあり、そちらにはお年寄りの神様として磯良神が出てくるそうです。
磯良神が海神のところに行って干珠満珠を貰おうとするけれどなかなかもらえず、豊姫が代わりに行って貰ってくるというストーリーになっています。
安曇磯良と志賀神、海神が入り乱れ!
神功皇后は、三韓へ渡る前にも、帰国・出産後にもここを訪れたと伝わっています。
今回は神楽の紹介に止め、また別の機会に出産後のエピソードと共に撃鼓神社をご紹介したいと思います。
関連情報
●撃鼓神社
福岡県飯塚市中1368-2
公式サイト:https://www.facebook.com/profile.php?id=100067558642999&ref=page_internal
●志式神社の磯良舞について
https://lunabura.exblog.jp/13063172/
● 天皇・人物 一覧
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