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イワナガヒメとは
妹のコノハナサクヤビメと一緒に、ニニギの元へ嫁ぎに行った神様。
イワナガヒメは、不老長寿の神様でした。
しかし、容姿が醜いためイワナガヒメだけ返されます。イワナガヒメを拒んだニニギは、子供に寿命が出来てしまいました。
このようなことから、アマテラスの子孫である天皇にも寿命ができてしまったとされています。
名前の由来
石(磐)は『とわ(常・永久)』に通じる事から、長く変わらないこと。永遠という意味を持ち、長いは『いつまでも』という意味。
ヒメは女神さま。
イワナガヒメは『石のように、いつまでも変わらない女神様』という意味です。このことから、健康長寿の神様として篤く信仰されています。
イワナガヒメの神話
木花佐久夜比売(コノハナサクヤビメ) >>
「ブスは無理」ニニギに結婚を断られたイワナガヒメのお話し。
妹のコノハナサクヤビメと一緒に、ニニギの元へ嫁ぐことになったイワナガヒメ。ですが、容姿が醜いため、結婚を断られてしまいます。
やがてコノハナサクヤビメが妊娠。
恥じて恨んだイワナガヒメは、唾を吐いて泣いて呪い
「私をお嫁さんにしていれば、貴方様の子は岩のように長く生きられました。ですが、あなたはコノハナサクヤビメのみお嫁さんにしましたね。ニニギの子孫(天皇)は、花のように短く儚いでしょう」
と言いました。
この神話が、天皇にも寿命が出来た理由になったといいます。
イワナガヒメ の伝承の地
宮崎県西都市大字銀鏡
容姿が醜いため、結婚を断られてしまったイワナガヒメ。
毎日毎日鏡を見続け、自分が美人に生まれなかったことをとっても悲しんでいました。
そんなある日。
いつものように鏡を見ていると、そこには岩のようにゴツゴツとした恐ろしい顔が映っていました。驚いたイワナガヒメは、後ろを向くと鏡を放り投げてしまいました。
その鏡は遠くの竜房山まで飛んでいき、頂上の大きな木に引っ掛かり、ふもとの村をいつまでも明るく照らしたということです。
照らされた村は『白見村(しろみむら)』と言うようになり、その鏡が銀の鏡だったことから『銀鏡(しろみ)』の名前が、後についたといいます。
銀鏡神社では、イワナガヒメが鏡に映った自分の醜い容姿を嘆くあまり、遠くに投げたと伝えられる鏡をご神体として祀っています。
その他
烏帽子山に鎮座する神社。
イワナガヒメだけをお祀りしている神社で、イワナガヒメだけをお祀りしているのは全国的に珍しいそうです。
江戸時代の国学者である本居宣長の『古事記伝』には、「美人の妹(富士山)に嫉妬した醜女の姉(烏帽子山)が雲見に逃れて小さな岩山に祀られ、優しい妹は姉を心配して背伸びをして捜したのでますます背が高く美しくなった」という伝説が記されています。
また、地元では鳥帽子山で富士山を褒めると、ケガをするなどの言い伝えが残っています。
妹のコノハナサクヤビメと一緒にニニギの元へ嫁ぐ時。
容姿が醜いという理由で、イワナガヒメは結婚を断られてしまいました。イワナガヒメはとっても恥ずかしいと思い、「私は、ここに留まって、世のため人々のために、良縁を授けよう」と言い、鎮座したと伝えられています。
御利益(神徳)
健康長寿・縁結び・縁切り・安産・海上安全
など
祀られている神社
●大室山の浅間神社
●雲見浅間神社
●磐長姫神社
●貴船神社結社
●大将軍神社
●伊砂砂神社
●佐太神社境内・田中神社
●銀鏡神社
など