日本神話『ツクヨミの神話』

ツクヨミ

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・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 俺の神話??

 

 

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・ ・ ・ いや、いいよ ・ ・ ・ 俺の話しは ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ どうせ須佐之男スサノオとかぶってるから、聞いたってつまらない。

 

 

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・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ そんなに気になるものか?

 

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ まぁ ・ ・ ・

 

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ なら ・ ・ ・ すこしだけ。

 

 

いや ・ ・ ・ でも、たいした話じゃないから ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 

・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 

それに口下手だから ・ ・ ・ 期待はしないでくれ。

 

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 

それでもいいなら ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ なら ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 

・ ・ ・ んっと ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ そう。

 

 

あの日、俺は姉上 ・ ・ ・ アマテラスに遣いを頼まれたんだ。

 

古事記ライン

 

その頃、俺はまだ高天原たかまがはらに住んでいた。
そしたら姉上が急に部屋に入ってきて ・ ・ ・

「ねぇ、ツクヨミ~!!ツクヨミいる~~???」

「ちょ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 姉上 ・ ・ ・ 勝手に部屋入らないでって言ったじゃないですか。」

「あぁ、ごめん。思春期の弟の個室ほど、開ける時に危険な部屋は無かったわね。」

「いや、神に思春期もクソも無いでしょう。ていうか、何なんですか?」

「あ!そぅそぅ。悪いんだけど ・ ・ ・ ・ ・ ・ 今日、私の代わりに、保食神ウケモチノカミのところに行ってくれない??急用が入っちゃったのよ。」

「 ・ ・ ・ 保食神ウケモチノカミ??食物の女神ですよね?

行って何すればいいんです?俺、人見知りだから、喋るのとかはちょっと ・ ・ ・ ・ ・ ・ 」

「うぅん。彼女が出すご飯食べて帰ってくればいいだけよ。簡単でしょ?」

「食べるだけ?まぁ ・ ・ ・ そのくらいなら ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 別にいいですよ。」

 

俺は軽い気持ちで引き受けた。

 

それで昼頃、保食神ウケモチノカミの家に行くと、何も入っていない空の皿が大量に用意されていたんだ。

 

『飯を食べてくるように頼まれたのに ・ ・ ・ ・ ・ ・ どういうことだ?』

 

不安になりながら席に座っていると、奥から保食神が出てきた。

 

「あんらぁ~~!!月読命ツクヨミさまぁ~ん!

よくぞいらしてくださいました~!!ただいまご用意しますのでねっ、少々お待ちくださいねっ!!」

 

「 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ あ、あぁ。」

 

まぁ、食物の神というくらいだ。料理もこだわって、できたてでも出してもらえるんだろうと思い、俺は黙って待つことにした。

 

そしたら、急に彼女が手を大きく掲げて、元気玉でも出すんじゃないかって体制で叫び出したんだ。

 

「大地よ、海よ、地球よっ!我に力をっっ!!うおおおぉぉぉ!!」

 

「っっ!!!!!???????」

 

「うっ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ううううおええええぇぇぇぇぇぇぇぇ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 」

 

どばば ・ ・ ・ びちゃっびちゃびちゃ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

保食神はそこら中に吐き散らかし、穴という穴から、米やら魚やら野菜やらをドバドバと吐き出していった。

 

それはそれは悍ましい光景だった ・ ・ ・

 

「っっ!!??なっ ・ ・ 何だこれっっ!!?? ・ ・ ・ うぷっっ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ やばい。もらいゲロしそう ・ ・ ・ 」

 

ゲロゲロゲロゲロ ・ ・ ・

どばば ・ ・ びちゃっびちゃびちゃ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

みるみるうちに、机の上の大皿は食べ物で満たされていった。

 

そしてもう、皿的にも、俺的にも限界を感じたその時 ・ ・ ・ 保食神が口から胃液を垂らしたまま俺に笑顔を向けたんだ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 

「ハァ、ハァ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 ささっ、月読命ツクヨミ様、お食べくださいっ♪♪

 

 

「 ・ ・ ・ ・ ・ ・ っって、食えるかぁぁぁぁ!!!」

 

 

ザシュッッ

 

 

俺はその場で保食神ウケモチノカミを斬り殺した。

侮辱されたと思った ・ ・ ・ いや、というか生理的に無理だった ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

「んぷっ。どうしよう。夜中に思い出して泣きそう ・ ・ ・ いや、泣かないけど。」

 

それからすぐに俺は高天原たかまがはらに戻って、姉上に事の経緯を説明した。そしたら、すごい勢いで姉上がキレ出したんだ。

 

「ちょっ!! ・ ・ ・ あんた、なんてことしてくれたのっっ!?それ、彼女の最上級の『O・MO・TE・NA・SHI』だったのよっ???」

 

「んなこと言ったって姉上 ・ ・ ・ 終いにはケツから食い物を出す始末だったんですよ??」

 

「それでも、殺すなんてあんまりよ!!酷すぎるわ!!」

 

「姉上 ・ ・ ・ でも、姉上だって知ってたなら、先に言ってくれればよかったじゃないですか。」

 

「まさか、切り殺すとまで思っていなかったのよ!!!外道だわっっ!!」

 

「っっ姉上、それは口が過ぎます。

・ ・ ・ ・ ・ ・ っ!!

いや ・ ・ ・ ちょっと待てよ??

そもそも、この時間に高天原たかまがはらにいるって ・ ・ ・ 急用はどうしたんだ?もしかして、姉貴 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 」

 

ギクッ ・ ・ ・

なっ!あんた、お姉ちゃんのこと疑ってるのっ!?サイテー!!

 

「オイオイ!!その顔は図星だろ?姉貴こそ酷いじゃないかっ!!」

 

「うるさーい!!違うもん!そんなコト無いもんっっ!失礼な奴ねっっ!!もぉ、あんたなんか顔も見たく無いんだからっ!!」

 

「はぁ? ・ ・ ・ 折角、姉貴の役に立てればと思って行って来てやったのに ・ ・ ・ なんだよ!!俺だって、もう顔も見たくねぇっっ!!!」

 

「いいわよいいわよっっ!それなら、高天原たかまがはらから出てけばいいでしょっ??今すぐっ!!出てけっ!!出ていけぇーーー!!!」

 

「るせぇ!!言われなくても、こっちから出て行ってやるっ!!!このバカ姉貴っっ!!!」

 

古事記ライン

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 

と ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ まぁ、こうして俺は姉上と決別し、月に籠った。

 

それ以後、この世の昼と夜は分かれたんだ。

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ しかし ・ ・ ・ 今でも思い出す ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ あれは絶対に確信犯だった。

 

顔すら見たくないとか ・ ・ ・ ・ ・ ・ こっちの台詞だ。

 

・ ・ ・ ・ ・

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ん??

 

・ ・ ・ ・ ・ ・

 

昼でも月を見ることがあるって??

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ いや、それは ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ たまに ・ ・ ・

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ たまには様子を見に ・ ・ ・ 行くことは ・ ・ ・ ・ ある。

 

が、 ・ ・ ・ ・ ・ ・ たまたまだ。

 

そんなことより、自分の罪を擁護するわけではないが、切り殺された保食神ウケモチノカミの体からは稲や麦や大豆が発生し、穀物になった。

 

今は、人間の間に広く普及しているだろ?

 

結果的には俺もこの国の成長に貢献したってわけ。

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ と、まぁ、俺のつまらない小話はこんなところで終わりだ。

 

付き合ってくれてありがとう。

 

ページの都合上、俺の話は古事記に載せてもらえなかったからな ・ ・ ・

 

一人でも聞いてもらえてよかった。

 

三貴神の中でも一番、出番は少ないが ・ ・ ・ 月が見えたら、たまには俺のことも思い出してもらえたら ・ ・ ・ ・ ・ ・ うれしい。

 

では ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ おやすみなさい。よい夜を。

 


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