日本神話『三貴神 』
三貴神 の誕生
月明かりにキラキラと照らし出された小川を見つけると、イザナギは服を脱ぎながら近づいた。すると、不思議なことに服を脱ぎ落とすたび、新たな神々が生まれた。さらに川に入って水を浴び身体を清めると、またそのたびに新たな神々が生まれる。
そしてイザナギが最後に左目を清めると、『
「 ・ ・ ・ すごい ・ ・ ・ こんなに強い神が生まれるなんて ・ ・ ・ 」
驚く父親を見て、少し
「 ・ ・ ・ ・ ・ ・ アマテラス、ツクヨミ、スサノオ。君たちは、僕らが生んだ神々の中でも一番強力だ。だから、君たちに頼みたい事がある。」
「わぁ!なになにっ??」
黙りこくる男子陣を尻目に、
「まずは、アマテラス。君には
3人の中でも、ひときわ輝きを放っていた
「わぁ!素敵っ!!任せてっ!!」
「そして、ツクヨミは夜を。スサノオには海を治めてほしい。」
須佐之男 の反抗期
こうしてイザナギが
海が荒れて荒れて荒れまくっていたのだ。
海を任せたのは
「つーか、任せた後の海のが荒れてるって、どーゆうこと??? ・ ・ ・ ・ ・ ・ いや、つってもまだ生まれたばっかだもんな。そんなすぐには治めらんないよね??」
しかし、何年経っても、何年経っても、海の大荒れは収まらない。それどころか、この大荒れに引きつけられるかのように、悪霊が大量に増えてしまった。
「あぁーーもぅっっっ!!!アイツ、なにやってんだよっっっっ!!!今年でいくつになるわけ???もうヒゲも立派に生えてんじゃない??? ・ ・ ・ ・ ・ ・ うぅーん ・ ・ ・しょうがないな ・ ・ ・様子でも見に行くか ・ ・ ・ ・ ・ ・ 」
イザナギが彼を探しに出かけると、すぐに大海原に向かって泣き叫んでいる
あまりにも大きな声で泣き続けるものだから、周りの木々は枯れ、泉も干上がり、悪霊が充満している。
『原因これだぁぁぁーーーーー ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・』
イザナギは
「うおおおおおん!!うおおおおおおん!!!!!」
もはや泣いているんだか叫んでいるんだかよくわからない。『コイツ何年間この状態で泣き続けたんだよ ・ ・ ・ 。』とりあえず、イザナギは
「なぁ、スサノオ ・ ・ ・ どうかしたのか??何で泣いれるんだ???誰かにイジメられたのか????」
「ひっく ・ ・ ・ ・ ・ ・ ひくっ ・ ・ ・ 」
「 ・ ・ ・ スサノオ?」
「ちがう ・ ・ ・ ひっく ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
それは、意外な答えだった。
「 ・ ・ ・ ・ ・ ・ イザナミのことか。
「なんでっ??」
「
「嫌だっ!!母ちゃんに会いたいっ!!」
「それはお前が死者の恐ろしさを知らないから言えるんだ。」
「 ・ ・ ・ 母ちゃんが怖いわけないだろっっ!!!俺は
「
と、つい声を荒げてしまう。
「うぅ ・ ・ ・ う ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ うああああああああああああんっっ!!!!!」
「やめろ!スサノオ!!みんなに迷惑がかかってるのが、わからないのかっ!!」
しかし。
「うああああああああっっっ!!」
「あぁ!もういいっ!!これ以上この国に邪気を放つなっっ!この国から出て行け!!お前の天つ神の身分を
・ ・ ・
「んぐああああああぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
泣き声が聞こえなくなると辺りはしんと静まり返った。
「ハァ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 」
イザナギは深く溜め息をついた。
自分の子供にロクな
「いや、よそう。僕は十分この国に尽くした。後は子供達に任せよう。」
この事件を機にイザナギは
こうしてイザナギとイザナミの物語は幕を閉じ、主人公は子供達へと移って行く。
誓約
イザナギに天つ神の身分を
「ムカつくムカつく ・ ・ ・ 俺はただ母ちゃんに会いたいって言っただけじゃねーか ・ ・ ・ ・ ・ ・ 」
苛立ちは募り歩くたびに周りの木々は腐り、空からは雷が落ちた。
『国から出るように言われちまったしなぁ ・ ・ ・ 。最後になるだろうから、ネェちゃんに顔出してから行くか。』
そう思い、
ゴォォォン ・ ・ ・ ゴオォォォン ・ ・ ・ ゴオォォォン ・ ・ ・
「な・・・なによ、この音??地震???」
尋常ではない音に、
「アマテラス、大変です!スサノオがすごい剣幕でこちらに向かっています!!」
「なんですってっ!?」
お父様に
「よしっ!!」
準備が終わり表に出ると、
「スサノオ!それ以上、こっちに来ないで!!あんた、何しに
「ネェちゃん ・ ・ ・ なんっちゅー格好を ・ ・ ・ ・ ・ 」
「お姉様って呼びなさいっっ!!あんたは、天地を脅かし、お父様から天つ神の身分を
「別に天地を脅かしたかったわけじゃねぇよ。俺はただ母ちゃんに会いたいって言っただけだ!なのに父ちゃんはそんなことは許さないって・・・」
「その腹いせに
「違げぇよ!冷静になれよ ・ ・ ・ ・ ・ ・ オネエサマ。話になんねぇ。」
「私はあんたのことを信じられないの!日頃の行いが悪いんじゃないっ!!」
「っせーなぁ。わかったよ。そんなにいうなら、
賭けに勝った方が正しいことになる。2人は、生んだ神の性別でどちらが正しいか占うことにした。
「良いわ。じゃあ ・ ・ ・ あんたの腰の剣をもらおうかしら。」
「あぁ、いいぜ。俺はその
また、
「私の
「フン!つまり、心優しい女子を生んだ俺に、
「えっっ??」
「うぅん ・ ・ ・ そうね ・ ・ ・ ・ ・ ・ 疑って悪かったわ。」
「だから言ったろ??参ったかっ!!俺、まだ行き先が決まってねーんだ。しばらくここで世話になるからなっ!!」
「わかったわよ ・ ・ ・ でも、みんなに迷惑をかけないでよね。」
「おぅっ!!」
しかし、ここで