天皇記『アマテラスの神託』
アマテラスの神託
ところで、すでに忘れ去られているかもしれないが、
神様と血が繋がっている、あの、
だから、大悪天皇とかアホの子とか呼ばれながらも、しっかり ・ ・ ・ ・ ・ ・ (?)
・ ・ ・ ・ いや。
ある程度は伝統を守って、
古事記ではないけれど、『
ある日。
しかし儀式とか言いながら、雄略は爆睡していた。
雄略天皇
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ くかぁー ・ ・ ・
すると ・ ・ ・ ・
雄略は謎の女性に頬を叩かれた。
雄略天皇
・ ・ ・ ぐぅ ・ ・ ・ ・ ・ ・
しかし、全く気付かない。
???
・ ・ ・ ・ ・ ・ えっ?
女性は戸惑いながら、また手を上げる。
雄略天皇
くかっ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ くぅ。
???
・ ・ ・ ・ ・ ・ うそでしょ?
雄略天皇
ん ・ ・ ・ んぁ? ・ ・ ・ 痛てぇ ・ ・ ・ 誰 ・ ・ ・ 殺 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ぐぅ ・ ・ ・ ・ ・ ・
???
えぇっ!?嘘っ??まだ寝るのっ??
???
ちょっと ・ ・ ・ 起きてよ雄略 ・ ・ 話しが進まないじゃない ・ ・ ・ ・
雄略天皇
んー ・ ・ ・ ・ ・ ・ 無理 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
???
ちょっ!!無理じゃないわよ。せっかく伊勢から来たのにっ!!ねぇ ・ ・ ・ 起きてってば!!
雄略天皇
・ ・ ・ るせーな ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ んな遠くからデリヘル頼んだ覚えはねぇ。
???
あぅっ!!何で
雄略天皇
んーー? ・ ・ ・ ・ ・ ・ そりゃぁ ・ ・ ・ ・ ・
雄略天皇
神聖な ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
雄略天皇
儀式だよ。
雄略は
???
えっ??
雄略天皇
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 試してみるか?
そしてそのまま、彼女に
???
・ ・ ・ ・ ・ ・ ひゃっ!!
雄略天皇
???
いやああぁぁぁぁーーー!!!!!
雄略天皇
痛って!!!
雄略天皇
痛っ!!痛っ痛っ痛てぇよ!!ふざけんな!!殺すぞっ!!!オィ!!チェンジ!!!チェンジだチェンジ!!
???
っっ雄略のバカあぁぁぁぁ!!!!!!
彼女は叫ぶと泣き出した。
雄略天皇
うっわ。やべぇ。面倒くせぇ。何で泣くわけ??泣けば許されると思ってるわけ??そーゆうの大嫌いなんだけど。だいたい、アンタ誰なんだよ。
アマテラス
・ ・ ・ ・ ・ ・ アマテラス。
雄略天皇
あぁ?? ・ ・ ・ アマ ・ ・ ・ ・ ・ テラ ・ ・ ・ ・ ・ ・
雄略天皇
えっ ・ ・ ・ うそ、マジで??
アマテラス
マジよ。
雄略天皇
・ ・ ・ ・ ・ ・ マジか。
ここまできてやっと雄略は彼女のことをじっくり見た。
確かに言われてみればこの世のモノとは思えないような美しい着物を着ている。
てゆうか、ふよふよ浮いている。
雄略天皇
コレ本物じゃん。
雄略はなんだか嫌な予感がした。
雄略天皇
・ ・ ・ ・ ・ ・ え ・ ・ ・ もしかして、また『引っ越しがしたい』とか ・ ・ ・ ・ ・ そーいう感じのやつを
アマテラス
ちっ!!違うわよっ!!そーゆうのじゃないのっ!!もっと大変なのっっ!!人類の未来に関わる重大な
雄略天皇
あぁ?本当かよ?マジ、嫌な予感しかしねぇんだけど。
アマテラス
あぅ。あなたもっとご先祖様に対する敬意の念とかないわけ??
雄略天皇
アンタに
アマテラス
なっ ・ ・ ・ 何よっ!!日本は、ご先祖様をちゃんと大切にする国なのよ??トップがお手本にならなくてどうすんのっっ!!!!あなた天皇でしょう???
雄略天皇
知るかよ ・ ・ ・ ・ ・ まぁ、とりあえずは、聞いてやるから言ってみ?
雄略が問い、やっと要件を言える段階になると、なぜかアマテラスは気まずそうに視線をそらした。
アマテラス
えっ? ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ あぁ。 ・ ・ ・ えっと、あのね ・ ・ ・ ・ ・ ・
雄略天皇
あ?
アマテラス
その、私さ ・ ・ ・
雄略天皇
おい、引っ越しはもう手伝わねぇぞ。
アマテラス
べっっ!!別に、引っ越したいとは言ってないでしょうっ???
雄略天皇
だったら、なんだ。さっさと要件を言え。
アマテラス
えっ??いや、だからね、私、一箇所に留まってても、
雄略天皇
帰れ。
アマテラス
ねぇっ!!!!雄略っっ!!!ちょっ、違うの!!!聞いてっっ????
その布団をアマテラスは無理やり引っ剥がす。
雄略天皇
あぁ??なんだよ。何が違うんだよ。
アマテラス
あのね、最近、
雄略天皇
はぁ?
アマテラス
だって毎日同じメニューなのよ???米塩水米塩水米塩水米塩水米塩水米塩水米塩水米塩水米塩水米塩水米塩水米塩水って。私だって、たまにはアワビくらい食べたいわっ!!!
雄略天皇
ふざけるな。貴様は、本当に食ってんだかどうかもわからない『神』とやらのために、毎日毎日メシを用意してくれている
アマテラス
嫌よっ!!だって私、毎日ちゃんと残さず食べてるもんっっ!!!!
アマテラス
でもねっっ、前にヤマトヒメちゃんがおすそ分けしてくれたアワビの味が忘れられなくて ・ ・ ・ ・
雄略天皇
贅沢病か。あんた、神だろ。もっと
アマテラス
はぁぁ??贅沢病なんて、アンタだけには言われたくないわっっ!!!私だって、伊勢海老も、海鮮丼も、松坂牛も、うどんも、豚捨も、たまにはデザートに赤福だって食べたいもんっっ!!!!
アマテラス
それに、夏季限定の赤福氷、食べたことある???あれ、めちゃめちゃ美味しそうなのよっっ???すぐ目の前にあるのに、届かないこのもどかしい気持ちっっ!!!あんたに分かる??わからないでしょうっ!!!!
アマテラス
私は一体、どこへ怒りをぶつければいいのっっっ!!??わああああああああああっっ!!!!!
雄略天皇
るせーな ・ ・ ・ だから俺に何しろっつーんだよ?
アマテラス
へっ??あっ ・ ・ ・ あぁ。いや、えっと、あのっ、だからその ・ ・ ・ ・ ・ あれよ。
アマテラス
あの、せめてね、誰か ・ ・ ・ 私のご飯作ってくれて、一緒に食べてくれる人がいたらなぁーって思って ・ ・ ・ ・ ・ ・
雄略天皇
結局、一人じゃ寂しいから、誰か連れてこいって話か。
アマテラス
な ・ ・ ・ ・ 何よ。悪い??
雄略天皇
別に。最初からそう言え。
アマテラス
うぅん ・ ・ ・
雄略天皇
でも、それなら
アマテラス
そうなんだけどね、人間って、人によっては全然おしゃべりできないし、仲良くなっても、すぐに死んじゃうの。あれって、毎回、ものすごく悲しい気持ちになるんだから。
雄略天皇
・ ・ ・ ・ ・ ふぅん。
アマテラス
それに、
雄略天皇
あ?? ・ ・ ・ ・ ・ ちょっと待った。まさか今までの
アマテラス
えっ??みんな生で食べてないの?
雄略天皇
いやいや ・ ・ ・ ・ 神がどうやって飯食ってるのかなんて、俺が知るわけねぇだろ。
アマテラス
そりゃ、
雄略天皇
・ ・ ・ ・ ・ 自分で調理したりは?
アマテラス
え ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ コンロの火のつけ方わかんない。
雄略天皇
アンタ、太陽神だろ。
アマテラス
違うのっ!!私やると、地球が燃えちゃうのっ!!人類滅亡の危機なのっ!!!
アマテラス
だから、雄略!!これは重大な神託なのよっ!!!私の家の近くに、誰か料理上手な神を連れてきなさいっっ!!!
雄略天皇
嫌だ。
アマテラス
あっ、あと、ついでに、これも重大な神託なんだけどね、ご飯は、あったかくして出して欲しいの。お米にお塩をかけて食べるのが好きだから、別にお塩もつけてね。もちろん、朝と夕方、一日二回よ。毎食、お酒付きがいいわ。あと、アワビもたくさん食べたいし、まぁ、取れなかったら取れなかったで、しょうがないから、代わりに鯛でもいいわ。バランス考えてお野菜も必要よね。あとは忘れずに、デザートの果物もちゃんとつけてちょうだい。わかった??
雄略は、その重大な
雄略天皇
・ ・ ・ あぁ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ めんどくせぇ ・ ・ ・ ・ ・ ・
アマテラス
なっ!!何よ、失礼ね。
雄略天皇
よし、わかった。したら、誰か適当に
アマテラス
えっ??
雄略天皇
料理がうまくて、話し相手になって、面倒見が良くて、アンタのワガママに耐えられる神 ・ ・ ・ ・ ・ ・
雄略天皇
が、仮にいればな。
雄略天皇
だから、今すぐ、帰れ。
雄略がわざとらしく笑顔を作ると、アマテラスもパアッと笑顔になる。
アマテラス
そうっ!!そうよっ!!分かればいいのよ分かればっ!
雄略天皇
嘘だろ。遠回しの拒否が通じねぇ。
アマテラス
ふふん!
雄略天皇
負けってなんだ。呪いかよ、ふざけんな。
雄略天皇
・ ・ ・ つーか、そもそも誰祀りゃいいんだ?俺、そんなに神、詳しくないぜ??
アマテラス
大丈夫!目星は付けてるの!!
雄略天皇
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ トヨウケ?
アマテラス
雄略天皇
天皇の能力使って、わざわざその被害者になる神を
アマテラス
被害者じゃないわっ!!!『選ばれし者』よっっ!!!!!
雄略天皇
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ そうか。
アマテラス
じゃ、近いうちにちゃんと祀りなさいよねっ!!私ん家の近くにっっ!!!!
雄略天皇
あぁ? ・ ・ ・ はぁ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ まぁ ・ ・ ・ わかったよ。
アマテラス
ふふっ!頼んだわよっっ!!
雄略の
雄略天皇
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 眠みぃ。
その日、全く寝た気になれなかった
雄略天皇
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ぐぅ ・ ・ ・ ・
そしてすぐに取り掛かるのは癪だったので、数ヶ月後に
こうして伊勢神宮には、天照大御神が祀られる『
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※この章も推し語りなので、原文がありません。ごめんなさい。