古事記の原文『クシナダヒメとの出会い』

アマゾンキャンペーン

『クシナダヒメとの出会い』の原文

現在、古事記の原文は最低限の情報のみでお届けしております。詳細は『古事記の原文更新お休みのお知らせ』をご確認ください。

古事記の原文をそのまま載せても眠くなってしまうので、天武天皇の時代の人たちのセリフと合わせてお届けしています。

原文を記載するにあたってのルールについては、プロローグ内『原文掲載のルール』をご確認ください。

原文の概要

天武天皇

天武天皇

出雲の国に流れ着いたスサノオは、老夫婦とその娘クシナダヒメに出会う。毎年ヤマタノオロチに娘たちを食われ続けていると泣くアシナヅチに、スサノオはクシナダヒメとの結婚を申し出る。

安万侶

安万侶

ヤマタノオロチはまろも知ってる!

天武天皇

天武天皇

絵本になったりもしているから、日本神話の中では有名かもな。

原文&読み下し文

クシナダヒメ

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

故、所避追而、降出雲国之肥河上、名鳥髪地。此時箸従其河流下。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

故 ( かれ ) 、 避追 ( やら ) はえて、出雲国の 肥 ( ひ ) の 河上 ( かはかみ ) 、名は 鳥髪 ( とりかみ ) といふ 地 ( ところ ) に 降 ( くだ ) りたまひき。この時 箸 ( はし ) その河より流れ 下 ( くだ ) りき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

於是須佐之男命、以為人有其河上而、尋覓上往者、老夫与老女二人在而、童女置中泣。爾問賜之汝等者誰。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

ここに須佐之男命、人その河上にありと 以為 ( おも ) ほして、 尋 ( たづ ) ね 覓 ( もと ) めて 上 ( のぼ ) り往きたまへば、 老夫 ( おきな ) と 老女 ( おみな ) と二人ありて、 童女 ( をとめ ) を中に置きて泣けり。ここに「 汝等 ( なれども ) は誰ぞ」と問ひたまひき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

故、其老夫答言、僕者国神、大山津見神之子焉。僕名謂足名椎、妻名謂手名椎、女名謂櫛名田比売。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

故 ( かれ ) 、その 老夫 ( おきな ) 答へ 言 ( まを ) ししく、「 僕 ( あれ ) は国つ神、 大山津見 ( おほやまつみの ) 神の子ぞ。 僕 ( あ ) が名は 足名椎 ( あしなづち ) を謂ひ、 妻 ( め ) の名は 手名椎 ( てなづち ) と謂ひ、 女 ( むすめ ) の名は 櫛名田比売 ( くしなだひめ ) と謂ふ」とまをしき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

亦問汝哭由者何、答白言、我之女者、自本在八稚女。是高志之八俣遠呂智、毎年来喫。今其可来時。故泣。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

また「 汝 ( な ) が 哭 ( な ) く 由 ( ゆゑ ) は何ぞ」と問ひたまへば、答へ 白 ( まを ) ししく、「我が 女 ( むすめ ) は、 本 ( もと ) より 八稚女 ( やをとめ ) ありしを、この 高志 ( こし ) の 八俣 ( やまた ) の 大蛇 ( をろち ) 、 年毎 ( としごと ) に来て 喫 ( くら ) へり。今そが 来 ( く ) べき時なり。 故 ( かれ ) 、泣く」とまをしき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

爾問其形如何、答白、彼目如赤加賀智而、身一有八頭八尾。亦其身生蘿及桧杉、其長度渓八谷峡八尾而、見其腹者、悉常血爛也。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

ここに「その形は 如何 ( いかに ) 」と問ひたまへば、答へ白ししく、「その目は 赤 ( あか ) かがちの如くして、身一つに 八頭 ( やかしら ) 八尾 ( やを ) あり。またその身に 蘿 ( こけ ) と 桧杉 ( ひすぎ ) と 生 ( お ) ひ、その 長 ( たけ ) は 渓八谷 ( たにやたに ) 峡八尾 ( をやを ) に 度 ( わた ) りて、その腹を見れば、悉に常に 血 ( ち ) 爛 ( ただ ) れつ」とまをしき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

(此謂赤加賀知者、今酸醤者也)

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

(ここに赤かがちと謂へるは、今の 酸醤 ( ほほづき ) なり)

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

爾速須佐之男命、詔其老夫、是汝之女者、奉於吾哉、答白恐不覚御名。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

ここに速須佐之男命、その 老夫 ( おきな ) に詔りたまひしく、「この 汝 ( な ) が 女 ( むすめ ) をば 吾 ( あれ ) に奉らむや」とのりまたひしに、「 恐 ( かしこ ) けれども御名を 覚 ( し ) らず」と答へ白しき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

爾答詔、吾者天照大御神之伊呂勢物也。故今、自天降坐也。爾足名椎手名椎神、白然坐者恐。立奉。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

ここに答へ詔りたまひしく、「 吾 ( あ ) は天照大御神の 同母弟 ( いろせ ) なり。 故 ( かれ ) 今、 天 ( あめ ) より降りましつ」とのりまたひき。ここに 足名椎 ( あしなづち ) 手名椎 ( てなづちの ) 神、「 然 ( しか ) まさば 恐 ( かしこ ) し。 立奉 ( たてまつ ) らむ」と白しき。

『系図』天つ神:イザナギ、アマテラス、ツクヨミ、国つ神:スサノオ、アシナヅチ、テナヅチ、クシナダヒメ、ラスボス:八岐大蛇

用語解説

安万侶

安万侶

天武天皇

天武天皇

追放されてってこと。

安万侶

安万侶

鳥髪(とりかみ)は地名??

天武天皇

天武天皇

そ。今でいうところの、島根県の斐伊川上流にある船通山にあたるな。出雲国風土記には「鳥上山」とあって、ブドウが生えていたらしい。

安万侶

安万侶

国つ神は??

天武天皇

天武天皇

高天原の神様のことを『天つ神(あまつかみ)』というのは前に教えたな?それに対して、地上の神様のことね。

安万侶

安万侶

また新しい神様が3柱出てきた。

天武天皇

天武天皇

アシナヅチ・テナヅチの「なづ」は「撫づ」と書いて、撫でるという意味以外に慈しむって意味もあるんだ。娘を足や手を撫でて可愛がったことから、名前が付いたんじゃないかな。

天武天皇

天武天皇

クシナダヒメは日本書紀では「奇稲田姫」となってるから、稲田の神様なのかもな。「奇(く)し」は神秘的ってことだけど、髪を解く「櫛(くし)」に引っかけてるとも取れる。

安万侶

安万侶

天武天皇

天武天皇

高志は越(こし)の国、現在の福井県から新潟県あたりの地域のこと。ヤマタノオロチは北陸出身なわけだ。

安万侶

安万侶

天武天皇

天武天皇

直後に原文でもカッコ書きしてあるけど、赤いホオズキのことな。

天武天皇

天武天皇

8つの谷、8つの峰あるいは丘にまたがってって意味。

安万侶

安万侶

天武天皇

天武天皇

「いろ」は母親が同じって意味で、「せ」は兄弟のこと。アマテラスから見たスサノオのことだから、ここは弟ね。

原文で続きを読む

ラノベ訳に戻る

監修:春比等 Site:いまどき風土記
イラスト:駒碧 Site:わたり雪

ラノベ古事記がついに書籍化しました!!

サイトで読んでくださった方も楽しんでいただけるように、さらに愛を詰め込みました!!日本神話だけでかなり分厚くなっちゃいましたが、ポチっと応援していただけたら喜びます!!

 『ラノベ古事記』を購入 > 

アマゾンキャンペーン

スポンサードリンク

Amebaマンガは古事記関連の漫画が充実!また、U-NEXTからはラノベ古事記の購入が可能です。無料のおまけの方が豪華なので、よければご利用ください!

人気の記事


日本の神話「古事記」 おすすめ本

古事記(池澤 夏樹)

古事記

現代語訳がとにかく丁寧で美しくて読みやすい作品です。上段に現代語訳、下段に解説が書かれています。現代語訳だけであれば、1日でサラッと読めます。

現代語古事記(竹田 恒泰)

現代語古事記

明治天皇の曾孫にあたる、竹田 恒泰先生の作品です。現代語訳は少し固い印象ですが、解説が面白いのでスラスラ読めてしまいます。日本が好きになります。

愛と涙と勇気の神様ものがたり まんが古事記

まんが古事記

おそらく一番売れている古事記本です。ふわ先生の初版サイン付きの本を持っているのが自慢。優しいイラストとわかりやすい漫画でスイスイ読めてしまします!