古事記の原文『サホビメの決意』
『サホビメの決意』の原文
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原文の概要
天武天皇
サホビコは戦いに備える。サホビメは兄の元へ行く。妊娠していたサホビメは、垂仁との子を産む。垂仁は、子を引き渡してもらうときに、サホビメも一緒に連れ去ろうとするが、失敗する。何を言ってもサホビメが戻らないことを悟った垂仁は、サホビコを殺す。サホビメは兄の後を追って死ぬ。
安万侶
悲しいお話ですね ・ ・ ・
天武天皇
現代人の感情にも訴えてくるし、文学的だよな。
原文&読み下し文
【原文】稗田阿礼
其王作稲城以待戦。此時沙本毘売命、不得忍其兄、自後門逃出而、納其之稲城。此時其后妊身。
【原文】稗田阿礼
於是天皇、不忍其后懐妊及愛重至于三年。故、廻其軍不急攻迫。如此逗留之間、其所妊之御子既産。
【読み下し文】藤原不比等
ここに天皇、その后の
【原文】稗田阿礼
故、出其御子、置稲城外、令白天皇、若此御子矣、天皇之御子所思看者、可治賜。於是天皇詔、雖怨其兄、猶不得忍愛其后。
【読み下し文】藤原不比等
故、その御子を出して、稲城の
【原文】稗田阿礼
故即有得后之心。是以選聚軍士中、力士軽捷而宣者、取其御子之時、乃掠取其母王。或髪或手、当随取獲而、掬以控出。
【読み下し文】藤原不比等
故、すなはち后を得たまはむ心ありき。ここをもちて
【原文】稗田阿礼
爾其后、予知其情、悉剃其髪、以髪覆其頭、亦腐玉緒、三重纏手、且以酒腐御衣、如全衣服。如此設備而、抱其御子、刺出城外。
【読み下し文】藤原不比等
ここにその后、
【原文】稗田阿礼
爾其力士等、取其御子、即握其御祖。爾握其御髪者、御髪自落、握其御手者、玉緒且絶、握其御衣者、御衣便破。是以取獲其御子、不得其御祖。
【読み下し文】藤原不比等
ここにその
【原文】稗田阿礼
故、其軍士等、還来奏言、御髪自落、御衣易破、亦所纏御手玉緒便絶。故、不獲御祖、取得御子。
【読み下し文】藤原不比等
故、その軍士
【原文】稗田阿礼
爾天皇悔恨而、悪作玉人等、皆奪其地。故、諺曰不得地玉作也。
【読み下し文】藤原不比等
ここに天皇悔い恨みたまひて、玉作りし人
【原文】稗田阿礼
亦天皇、命詔其后言、凡子名、必母名、何称是子之御名。爾答白、今当火焼稲城之時而、火中所生。故、其御名宜称本牟智和気御子。
【読み下し文】藤原不比等
また天皇、その后に
【原文】稗田阿礼
又命詔、何為日足奉、答白、取御母、定大湯坐、若湯坐、宜日足奉。故、随其后白以日足奉也。
【読み下し文】藤原不比等
【原文】稗田阿礼
又問其后曰、汝所堅之美豆能小佩者誰解、答白、旦波比古多多須美智宇斯王之女、名兄比売、弟比売、茲二女王、浄公民。故、宜使也。
【読み下し文】藤原不比等
【原文】稗田阿礼
然遂殺其沙本比古王、其伊呂妹亦従也。
【読み下し文】藤原不比等
然して遂にその沙本比古王を殺したまひしかば、その
用語解説
天武天皇
稲を高く積んで造った城のこと。
天武天皇
兄を思う心に耐えられなくてってこと。
天武天皇
愛しくてたまらないってこと。
天武天皇
力持ちで動きの軽快な人のこと。
天武天皇
奪い取れってこと。
天武天皇
腐らせてとか朽ちさせてってこと。
天武天皇
祖は親のことだから、ここは御子のお母さんのこと。
天武天皇
ホは
天武天皇
養育しましょうかってこと。
天武天皇
乳母のこと。
天武天皇
赤ちゃんを湯に入れる役のことで、大はメインの人、若はサブの人。
天武天皇
美しい下紐のこと。
安万侶
下紐?
天武天皇
ああ、下着の紐のこと。
天武天皇
男女が別れる時にお互いに下紐を結び合って、再会して解き合うまではその紐を解かないっていう習慣があってな。
天武天皇
やましいところのない善良な民のこと。
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