古事記の原文『応神天皇と朝鮮半島』
『応神天皇と朝鮮半島』の原文
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原文の概要
天武天皇
吉野の国主たちは、オオサザキの太刀を褒める歌を詠む。百済の国王は、馬や太刀、鏡のほか、論語などの書物と合わせて知識人を献上する。機織り職人や酒の醸造家など、技術者が大陸から渡ってくる。応神は酒を飲んで歌を詠む。
安万侶
歌で褒められるっていいなぁ。
天武天皇
太刀を褒めるというのは、皇位を継承することを暗示しているとも取れるな。
原文&読み下し文
【原文】稗田阿礼
又吉野之国主等、瞻大雀命之所佩御刀歌曰、
【原文】稗田阿礼
本牟多能 比能美古 意富佐邪岐
意富佐邪岐 波加勢流多知
母登都流芸 須恵布由
布由紀能須 加良賀志多紀能
佐夜佐夜
【原文】稗田阿礼
又於吉野之白梼上、作横臼而、於其横臼醸大御酒、献其大御酒之時、撃口鼓為伎而歌曰、
【原文】稗田阿礼
加志能布迩 余久須袁都久理
余久須迩 迦美斯意富美岐
宇麻良爾 岐許志母知袁勢
麻呂賀知
【原文】稗田阿礼
此歌者、国主等献大贄之時時、恒至于今詠之歌者也。
【原文】稗田阿礼
此之御世、定賜海部、山部、山守部、伊勢部也。亦作剣池。亦新羅人参渡来。是以建内宿祢命引率、為役之堤池而、作百済池。
【読み下し文】藤原不比等
【原文】稗田阿礼
亦百済国主照古王、以牡馬壱疋、牝馬壱疋、付阿知吉師以貢上。(此阿知吉師者、阿直史等之祖。)
【原文】稗田阿礼
亦貢上横刀及大鏡。又科賜百済国、若有賢人者貢上。故、受命以貢上人、名和迩吉師。
【読み下し文】藤原不比等
また
【原文】稗田阿礼
即論語十巻、千字文一巻、并十一巻、付是人即貢進。(此和爾吉師者文首等祖。)
【読み下し文】藤原不比等
すなはち論語
【原文】稗田阿礼
又貢上手人韓鍛、名卓素、亦呉服西素二人也。又秦造之祖、漢直之祖、及知酒醸人、名仁番、亦名須須許理等参渡来也。故、是須須許理、醸大御酒以献。
【読み下し文】藤原不比等
【原文】稗田阿礼
於是天皇、宇羅宜是所献之大御酒而、御歌曰、
【原文】稗田阿礼
須須許理賀 迦美斯美岐迩
和礼恵比迩祁理 許登那具志
恵具志爾 和礼恵比迩祁理
【原文】稗田阿礼
如此歌幸行時、以御杖打大坂道中之大石者、其石走避。故、諺曰堅石避酔人也。
用語解説
天武天皇
吉野川上流にいた土着の先住民のこと。
天武天皇
応神天皇の皇子のこと。
天武天皇
大刀の根元のほうは吊り下がっていてってとこかな。
天武天皇
先っぽのほうは振れている、揺れ動いているってとこかな。
天武天皇
「から」にかかる枕詞なんだが、句を「
天武天皇
冬木は、冬になって枯れた木のこと。
天武天皇
「から」は幹のことで、幹の下に生えている小さな木のようにってこと。
天武天皇
「冬木の」で区切るとすると「すから」になるが、真っ直ぐな幹とか、葉の落ちてしまった幹とか、色々いわれているな。
天武天皇
物が触れ合って出ている音とか、物が揺れている様子で、さらさらって感じかな。
天武天皇
カシの生えている所という意味の地名で、現在の奈良県吉野郡吉野町樫尾あたりかな。
天武天皇
横長の臼のこと。
天武天皇
口を丸く開いて手の平で打って音を出してってこと。
天武天皇
身振り手振りをしてってこと。
天武天皇
美味しくってこと。
天武天皇
召し上がれってこと。
天武天皇
私のお父さんのこと。
天武天皇
朝廷に献上する土地の産物のこと。
天武天皇
奈良県橿原市にある石川池のこと。
天武天皇
労役を課してってこと。
天武天皇
百済の第13代の王・
天武天皇
百済からの渡来人。
天武天皇
吉師は渡来人に対して使われた称号だな。
天武天皇
朝鮮から来た鍛冶技術者のこと。
天武天皇
中国から来た機織り技術者のこと。
天武天皇
愉快な気分になってってこと。
天武天皇
平穏無事な酒のこと。
天武天皇
飲むと笑いたくなるような酒のこと。
天武天皇
奈良から大阪南部へ越える坂道のこと。
天武天皇
堅い岩でも酔っ払いをよけるってこと。