古事記の原文『八雲立つ』
『八雲立つ』の原文
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原文の概要
天武天皇
スサノオは手に入れた剣をアマテラスに捧げる。出雲の国に宮殿を造ったスサノオは、和歌を詠む。
安万侶
イタズラしたり怪物退治したりのスサノオが、和歌ですか!?
天武天皇
しかも、それが日本初の和歌らしいぞ。
安万侶
さすが元祖ヒーロー!粋ですね。
原文&読み下し文
【原文】稗田阿礼
故、取此大刀、思異物而、白上於天照大御神也。是者草那芸之大刀也。
【原文】稗田阿礼
故是以其速須佐之男命、宮可造作之地、求出雲国。
【読み下し文】藤原不比等
【原文】稗田阿礼
爾到須賀地而詔之、吾来此地、我御心須賀須賀斯而、其地作宮坐。故、其地者於今云須賀也。
【読み下し文】藤原不比等
ここに
【原文】稗田阿礼
茲大神、初作須賀宮之時、自其地雲立騰。爾作御歌。
【読み下し文】藤原不比等
この大神、初めて須賀の宮を作りたまひし時、其地より雲立ち
【原文】稗田阿礼
其歌曰、
夜久毛多都 伊豆毛夜幣賀岐 都麻碁微爾 夜幣賀岐都久流 曽能夜幣賀岐袁
【原文】稗田阿礼
於是喚足名椎神、告言汝者任我宮之首、且負名号稲田宮主須賀之八耳神。
用語解説
天武天皇
ああ、有名だよな。話としてはまだ先のことなんだが、ヤマトタケルがこの剣で草を薙ぎ払って、ピンチを脱したことに由来する名前なんだ。
天武天皇
そそ。今の島根県雲南市大東町須賀にあたるな。そこに須我神社もあるぞ。
天武天皇
『出雲』にかかる枕詞で、数限りなく雲が湧き起こるってこと。
天武天皇
出雲は雲が湧き出るって意味だけど、国の名前でもある。八重垣は何重にも巡らした垣のこと。
天武天皇
だからここは、幾重もの垣を巡らすように雲が湧き出る出雲の国ってとこかな。
天武天皇
妻を篭らせるためにってこと。
天武天皇
首長、つまり集団の統率者ってこと。