古事記の原文『目弱王の仇討ち』
『目弱王の仇討ち』の原文
現在、古事記の原文は最低限の情報のみでお届けしております。詳細は『古事記の原文更新お休みのお知らせ』をご確認ください。
古事記の原文をそのまま載せても眠くなってしまうので、天武天皇の時代の人たちのセリフと合わせてお届けしています。
原文を記載するにあたってのルールについては、プロローグ内『原文掲載のルール』をご確認ください。
原文の概要
天武天皇
安康はナガタと神床で昼寝する。ナガタとオオクサカの子、マヨワが床下で遊んでいるとも知らず、安康は、マヨワが彼の父を殺したのが自分と知ることを恐れていると、話す。それを聞いたマヨワは、安康が寝ているところを暗殺し、ツブラの家に逃げ込む。
安万侶
天皇が暗殺されたんですか!?
天武天皇
ああ、ショッキングだよな。
天武天皇
古事記ではこの安康が唯一の例で、日本書紀では安康のほかに、崇峻天皇も暗殺されていている。
天武天皇
他にも暗殺の疑いがある歴代の天皇がいるが、暗殺が公式に記録されているのは、この二人だけだな。
原文&読み下し文
【原文】稗田阿礼
自此以後、坐天皇神床而昼寝。爾語其后曰、汝有思所乎。答曰、被天皇之敦沢、何有所思。
【読み下し文】藤原不比等
これより
【原文】稗田阿礼
於是其大后之先子、目弱王、是年七歳。是王者当于其時而、遊其殿下。
【原文】稗田阿礼
爾天皇、不知其少王遊殿下以詔、吾恒所思。何者、汝之子目弱王、成人之時、知吾殺其父王者、還為有邪心乎。
【読み下し文】藤原不比等
ここに天皇、その
【原文】稗田阿礼
於是所遊其殿下目弱王、聞取此言、便窃伺天皇之御寝、取其傍大刀、乃打斬其天皇之頚、逃入都夫良意富美之家也。
【読み下し文】藤原不比等
ここにその殿の下に遊べる目弱王、この
【原文】稗田阿礼
天皇御年、伍拾陸歳。御陵在菅原之伏見岡也。
用語解説
天武天皇
前の夫である大日下王の子のこと。
天武天皇
かえってとか、逆にってこと。
天武天皇
奈良市宝来にある古城1号墳に治定されているな。