古事記の原文『スサノオの試練』
『スサノオの試練』の原文
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原文の概要

天武天皇
スサノオの試練が続く。野に放たれた矢を取りに行かされたオオナムチは、周りを火に囲まれる。オオナムチはネズミの助けを借りて、ピンチを脱する。

安万侶
ネズミが助けてくれるんですか?

天武天皇
そこはファンタジーだから。

天武天皇
ただ、蛇や蜂やムカデ、それにネズミも、根の国 ・ ・ ・ 地下に住んでいると考えられていたってことだろうな。
原文&読み下し文

【原文】稗田阿礼
亦来日夜者、入呉公与蜂室、且授呉公蜂之比礼、教如先。故、平出之。

【読み下し文】藤原不比等
また来る日の夜は、

【原文】稗田阿礼
亦鳴鏑射入大野之中、令採其矢。故、入其野時、即以火廻焼其野。

【原文】稗田阿礼
於是不知所出之間、鼠来云、内者富良富良、外者須夫須夫。如此言故、踏其処者、落隠入之間、火者焼過。

【原文】稗田阿礼
爾其鼠、咋持其鳴鏑出来而奉也。其矢羽者、其鼠子等皆喫也。

【読み下し文】藤原不比等
ここにその鼠、その鳴鏑を
用語解説

天武天皇
鏑矢のこと。矢の先に付いている鏑は中が空洞で穴が空いているから、射ると高い音が鳴るんだ。

天武天皇
巡らしてってこと。

天武天皇
内部はがらんとして広く、外部はすぼまって狭いってとこかな。

天武天皇
ネズミたちの住んでいる穴が、入口は狭いけど中は広いって教えてくれてるんだろう。