古事記 -日本神話-

出た！三貴子！！

わかります！「アマテラス」「ツクヨミ」「スサノオ」！！

へへっ。

ここに左の 御目 （ みめ ） を洗ひたまふ時に、成れる神の名は、 天照大御神 （ あまてらすおほみかみ ） 。

次に右の御目を洗ひたまふ時に、成れる神の名は、 月読 （ つくよみの ） 命。

次に 御鼻 （ みはな ） を洗ひたまふ時に、成れる神の名は、 建速須佐之男 （ たけはやすさのをの ） 命。

右の 件 （ くだり ） の八十禍津日神 以下 （ よりしも ） 、速須佐之男命 以前 （ よりさき ） の 十四柱 （ とをまりよはしら ） の神は、 御身 （ みみ ） を 滌 （ すす ） ぐによりて 生 （ な ） れるかみなり。

この時伊邪那伎命、 大 （ いた ） く 歓喜 （ よろこ ） びて詔りたまひしく、「 吾 （ あ ） は子を生み生みて、生みの 終 （ はて ） に三はしらの貴き子を得つ」とのりたまひて、すなはち 御頚珠 （ みくびたま ） の玉の 緒 （ を ） もゆらに取りゆらかして、天照大御神に賜ひて詔りたまひしく、「 汝命 （ いましみこと ） は、 高天 （ たかま ） の原を 知 （ し ） らせ」と 事依 （ ことよ ） さして賜ひき。

故 （ かれ ） 、その御頚珠の名を、 御倉板挙之 （ みくらたなの ） 神と謂ふ。

次に 月読 （ つくよみの ） 命に詔りたまひしく、「 汝命 （ いましみこと ） は、 夜 （ よる ） の 食国 （ をすくに ） を知らせ」と 事依 （ ことよ ） さしき。次に建速須佐之男命に詔りたまひしく、「 汝命 （ いましみこと ） は、 海原 （ うなばら ） を知らせ」と事依さしき。

やっと、三貴子が生まれてきましたね！

あれ？ そういえば、陛下の祖神（おやがみ）って、アマテラス様ですよね？？

さっきの阿曇（あづみ）さん家みたいに、祖神のこと書かないんですか？？

む？

あぁ。（察し）

えっとー、天照大御神（あまてらすおほみかみ）の『大御神』って、イザナギの『大神』とは違うんですか？

･ ･ ･ ･ ･ ･

む？？

おぉ〜！！なんか、カッコイイ！！！

･ ･ ･ あの、御天皇陛下様、質問してもいいですか？

ココ、大日孁貴神（オオヒルメノムチノカミ）の間違いでは？

ごめんなさい。失礼しました。

む？大日孁貴神（オオヒルメノムチノカミ）？？

なるー。

左様で。

えっ？ あ、えっと、そしたら、『御頚珠（みくびたま）玉の緒もゆらに取りゆらかして』ってどーゆう意味ですか？？

畏れながら、ヒズインペリアルマジェスティザ天皇陛下様様、質問は『御頚珠（みくびたま）』についてです。

ふふっ。またの機会に教えてください。

ふーん。
そしたら、汝命（いましみこと）は？？

『知らせ』は？？

ふーん。あんまり使わない言葉ですね。

「高天原はアマテラス様が統治してますからー！」って、みんなに共通認識を持ってもらう感じ？

『シラス』の正確な意味は今となってはもうわからない。

む？そうなんだ。

だが、明治時代の政治家「井上毅」が、この『シラス』に着目し、「日本は天皇によって『支配』された国ではなく、『治（しら）』された国だ」と主張し、『シラス国』が注目された。

そのため、明治の憲法草案段階では「治（シラ）ス」が使用されていたが、一般的な用語ではなかったため、本文では「統治ス」に直されたそうだ。

拡大解釈のリスク回避もあるだろうがな。

えっとー。シラス国 ･ ･ ･ ？？

なるー。

ふふっ。なんだか、イメージが柔らかくなりますもんね。

あと、『御倉板挙之（みくらたなの）神』って、首飾りに神様の名前が付いてるってことですか？

食国（おすくに）は？？

おー。さすが、月の神様。

まろもなんとなく好きです。

ふーん。もっとツクヨミのお話が残ってればいいのに。

えー。

あ、はーい。