古事記の原文『タケミカヅチの派遣』
『タケミカヅチの派遣』の原文
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原文の概要
天武天皇
タケミカヅチはオオクニヌシとの話し合いに臨む。オオクニヌシは、自分ではなく子のコトシロヌシ、タケミナカタなら答えられると言う。コトシロヌシはこの国を天つ神の子に献上すると答える。タケミナカタは巨石を軽々と持って現れる。
安万侶
オオクニヌシ様はどうして二人の子供に国のことを任せたんですか?
天武天皇
国を支配するのに呪術力と軍事力の2つが必要って話は、前にしたな。コトシロヌシは呪術力の、タケミナカタは軍事力の象徴なんだ。宗教と政治と言い換えてもいい。
原文&読み下し文
【原文】稗田阿礼
是以此二神、降到出雲国伊那佐之小浜而、抜十掬剣、逆刺立于浪穂、趺坐其剣前、問其大国主神言、
【読み下し文】藤原不比等
ここをもちてこの
【原文】稗田阿礼
天照大御神、高木神之命以、問使之。汝之宇志波祁流葦原中国者、我御子之所知国、言依賜。故、汝心奈何。
【原文】稗田阿礼
爾答白之、僕者不得白。我子八重事代主神、是可白。然為鳥遊取魚而、往御大之前、未還来。
【読み下し文】藤原不比等
【原文】稗田阿礼
故爾遣天鳥船神、徴来八重事代主神而、問賜之時、語其父大神言、恐之。此国者、立奉天神之御子。即踏傾其船而、天逆手矣、於青柴垣打成而隠也。
【読み下し文】藤原不比等
故ここに天鳥船神を遣はして、八重事代主神を
【原文】稗田阿礼
故爾問其大国主神、今汝子、事代主神、如此白訖。亦有可白子乎。
【読み下し文】藤原不比等
故ここにその大国主神に問ひたまひしく、「今
【原文】稗田阿礼
於是亦白之、亦我子有建御名方神。除此者無也。
【原文】稗田阿礼
如白之間、其建御名方神、千引石擎手末而来、
用語解説
天武天皇
島根県出雲市大社町にあるわ。名前もそのまま、稲佐の浜。
天武天皇
足を組んで座ってって意味。
天武天皇
領有するってこと。
天武天皇
「しらす」はお治めになるって意味だったよな。違いを簡潔に説明するのはなかなか難しいところだが、やってみるか。
天武天皇
自分の物にして権力で支配するのが「うしはく」、みんなで力を合わせて治めるのが「しらす」ってこと。専制政治と君民共治って対比もできるな。
天武天皇
言葉を分解すると「うし」は
天武天皇
鳥を狩ること。
天武天皇
天武天皇
相手を呪うために、普通とは違う方法で手を打つことなんだが、具体的なやり方はわからないんだ。
天武天皇
手を使った呪い方といえば、
天武天皇
青い柴垣に変化させてってこと。変化させた元は船な。
天武天皇
長野県の諏訪大社の祭神よ。名前の意味は色々説があるけど、はっきりしないな。
天武天皇
手の先とか指先のこと。