古事記の原文『不死の実』

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『不死の実』の原文

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古事記の原文をそのまま載せても眠くなってしまうので、天武天皇の時代の人たちのセリフと合わせてお届けしています。

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原文の概要

天武天皇

天武天皇

垂仁は、タジマモリに“ときじくのかくのこのみ”という果実を求めさせる。タジマモリはやっとのことで果実を手に入れるが、垂仁は既に崩御していた。悲しみのあまり、タジマモリは泣き叫んで死ぬ。

安万侶

安万侶

タジマモリさん、間に合わなかったんですね。かわいそう。

天武天皇

天武天皇

この果実は当時最高級のお菓子だったから、タジマモリは今、兵庫県豊岡市の中嶋神社でお菓子の神様として祀られているんだ。

原文&読み下し文

オオクニヌシの呪い

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

又天皇、以三宅連等之祖、名多遅摩毛理、遣常世国、令求登岐士玖能迦玖能木実。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

また天皇、 三宅連 ( みやけのむらじ ) 等 ( ら ) の祖、名は 多遅摩毛理 ( たぢまもり ) を 常世 ( とこよ ) の国に遣はして、 非時 ( ときじく ) の 香 ( かぐ ) の 木実 ( このみ ) を求めしめたまひき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

故、多遅摩毛理、遂到其国、採其木実、以縵八縵、矛八矛、将来之間、天皇既崩。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

故、多遅摩毛理、遂にその国に到りて、その 木実 ( このみ ) を採りて 縵 ( かげ ) 八縵 ( やかげ ) 、 矛 ( ほこ ) 八矛 ( やほこ ) を 将 ( も ) ち 来 ( き ) たりし間に、天皇既に 崩 ( かむあが ) りましき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

爾多遅摩毛理、分縵四縵、矛四矛、献于大后、以縵四縵、矛四矛、献置天皇之御陵戸而、擎其木実、叫哭以白、

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

ここに多遅摩毛理、 縵 ( かげ ) 四縵 ( よかげ ) 、 矛 ( ほこ ) 四矛 ( よほこ ) を分けて、大后に献り、縵四縵、矛四矛を天皇の御陵の戸に献り置きて、その木実を 擎 ( ささ ) げて、 叫 ( さけ ) び 哭 ( な ) きて白ししく、

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

常世国之登岐士玖能迦玖能木実、持参上侍、遂叫哭死也。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

「常世国の非時の香の木実を持ちて参上りて 侍 ( さもら ) ふ」とまをして、遂に叫び哭きて死にき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

其登岐士玖能迦玖能木実者、是今橘者也。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

その非時の香の木実は、これ今の橘なり。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

此天皇御年、壱佰伍拾参歳。御陵在菅原之御立野中也。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

この天皇の御年、 一百五十三歳 ( ももあまりいそぢまりみとせ ) 。御陵は 菅原 ( すがはら ) の 御立野 ( みたちの ) の中にあり。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

又其大后比婆須比売命之時、定石祝作、又定土師部。此后者、葬狭木之寺間陵也。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

またその大后比婆須比売命の時、 石祝作 ( いしきつくり ) を定め、また 土師部 ( はにしべ ) を定めたまひき。この后は、 狭木 ( さき ) の 寺間 ( てらま ) の 陵 ( はか ) に 葬 ( はふ ) りまつりき。

垂仁天皇

用語解説

天武天皇

天武天皇

いつも良い香りがする木の実とか、いつも輝いている木の実とかいわれているな。

天武天皇

天武天皇

「今の橘」とあるから、柑橘類のこと。

天武天皇

天武天皇

縵は実を枝ごと取って葉っぱも付いたままのものだから、それが8つってこと。

天武天皇

天武天皇

縄で繋いで輪っか状にしたものという説もあるな。

天武天皇

天武天皇

矛は竿で串刺しにしたもののことだから、これも矛が8つってこと。

天武天皇

天武天皇

現在の奈良市尼辻西町あたりかな。

天武天皇

天武天皇

垂仁天皇稜は宝来山古墳に治定されていて、堀の中に浮かんでいる小島がタジマモリの墓だという伝承もあるんだ。

天武天皇

天武天皇

石棺作の誤写じゃないかって説があって、だとしたら石棺を作る部民のこと。

安万侶

安万侶

天武天皇

天武天皇

土器などを作る部民のこと。

天武天皇

天武天皇

奈良市の佐紀陵山(さきみささぎやま)古墳に治定されているな。

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監修:春比等 Site:いまどき風土記
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