古事記の原文『ホムチワケの初恋』

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『ホムチワケの初恋』の原文

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原文の概要

天武天皇

天武天皇

ホムチワケたちは、出雲を参拝し終えて帰る途中に休憩する。食事の準備をしていると、ホムチワケがしゃべりだす。お伴たちは喜んで報告に向かう。ホムチワケはヒナガヒメと結婚する。ヒナガヒメの正体が蛇だと知ったホムチワケは、恐れて逃げ出す。

安万侶

安万侶

人の姿をしてない神様との恋愛って、ホオリ様もそうでしたね。

天武天皇

天武天皇

オオモノヌシも蛇神といわれるから、イクタマヨリビメの物語とも似ているよな。

原文&読み下し文

オオクニヌシの呪い

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

故、到於出雲、拝訖大神、還上之時、肥河之中、作黒巣橋、仕奉仮宮而坐。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

故、出雲に到りて、大神を をろが へて還り のぼ ります時に、 ひの 河の中に黒き 巣橋 すばし を作り、 仮宮 かりみや つか まつ りて さしめき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

爾出雲国造之祖、名岐比佐都美、飾青葉山而、立其河下、将献大御食之時、其御子詔言、

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

ここに出雲 国造 くにのみやつこ おや 、名は 岐比佐都美 きひさつみ 、青葉の山を かざ りて、その 河下 かはしも に立てて、 大御食 おほみけ 献らむとする時に、その御子 りたまひしく、

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

是於河下、如青葉山者、見山非山。若坐出雲之石硐之曽宮、葦原色許男大神以伊都玖之祝大廷乎問賜也。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

「この河下に、青葉の山の如きは、山と見えて山に非ず。もし出雲の 石硐 いはくま その に坐す 葦原色許男 あしはらしこをの 大神をもち いつ はふり 大廷 おほには か」と問ひたまひき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

爾所遣御伴王等、聞歓見喜而、御子者、坐檳榔之長穂宮而、貢上駅使。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

ここに 御伴 みとも に遣はさえし 王等 みこたち 、聞き よろこ び見喜びて、御子をば 檳榔 あぢまさ 長穂 ながほの に坐せて、 駅使 はゆまづかひ 貢上 たてまつ りき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

爾其御子、一宿婚肥長比売。故、窃伺其美人者蛇也。即見畏遁逃。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

ここにその御子、 一宿 ひとよ 肥長 ひなが 比売と まぐは ひしましき。故、その 美人 をとめ 窃伺 かきまみ たまへば、 をろち なりき。すなはち 見畏 みかしこ みて 遁逃 げたまひき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

爾其肥長比売患、光海原自船追来。故、益見畏以自山多和、引越御船、逃上行也。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

ここにその肥長比売 うれ ひて、海原を てら して船より追ひ来たりき。故、 ますます 見畏 みかしこ みて、山のたわより御船を引き越して逃げ のぼ でましき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

於是覆奏言、因拝大神、大御子物詔。故、参上来。故、天皇歓喜、即返菟上王、令造神宮。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

ここに 覆奏 かへりごと まを ししく、「大神を拝みたまひしによりて、大御子 もの りたまひき。故、 参上 まゐのぼ り来つ」とまをしき。故、天皇 歓喜 よろこ ばして、すなはち菟上王を返して、神の宮を造らしめたまひき。

【原文】稗田阿礼

【原文】稗田阿礼

於是天皇、因其御子、定鳥取部、鳥甘部、品遅部、大湯坐、若湯坐。

【読み下し文】藤原不比等

【読み下し文】藤原不比等

ここに天皇、その御子によりて、 鳥取部 ととりべ 鳥甘部 とりかひべ 品遅部 ほむぢべ 大湯坐 おほゆゑ 若湯坐 わかゆゑ を定めたまひき。

垂仁天皇

用語解説

安万侶

安万侶

天武天皇

天武天皇

皮付きの木を組んで作った橋のこと。

天武天皇

天武天皇

どこの社かわからないんだが、島根県出雲市の曽枳能夜そきのや神社は岐比佐都美きひさつみを祀っていて、ここかもしれないな。

天武天皇

天武天皇

神職の祭の場のこと。

天武天皇

天武天皇

檳榔はビンロウというヤシ科の木のことだが、この木の葉っぱで葺いたのか、地名なのか、それとも枕詞なのか、よくわからないんだ。

天武天皇

天武天皇

長穂宮の場所は、肥長ひなが比売を祀っている島根県出雲市の富能加ほのか神社とする説があるな。

安万侶

安万侶

山のたわは??

天武天皇

天武天皇

山のくぼんで低くなった所のこと。

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