古事記の原文『駿河平定』
『駿河平定』の原文
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原文の概要
天武天皇
ヤマトタケルは尾張でミヤズヒメと婚約する。相模国造に騙され、火に囲まれたヤマトタケルは、ヤマトヒメから授かった発火道具と草薙の剣でピンチを脱する。
安万侶
ヤマトヒメ様のお陰ですね!
天武天皇
それに剣の霊力があるから、負けるはずないよな。
原文&読み下し文
【原文】稗田阿礼
故、到尾張国、入坐尾張国造之祖、美夜受比売之家。乃雖思将婚、亦思還上之時将婚、期定而幸于東国、悉言向和平山河荒神、及不伏人等。
【読み下し文】藤原不比等
故、尾張国に到りて、尾張国造の祖、
【原文】稗田阿礼
故爾到相武国之時、其国造詐白、於此野中有大沼。住是沼中之神、甚道速振神也。於是看行其神、入坐其野。
【読み下し文】藤原不比等
故ここに
【原文】稗田阿礼
爾其国造、火著其野。故、知見欺而、解開其姨倭比売命之所給嚢口而見者、火打有其裏。
【原文】稗田阿礼
於是先以其御刀苅撥草、以其火打而打出火、著向火而焼退、還出皆切滅其国造等、即著火焼。故、於今謂焼遣也。
【読み下し文】藤原不比等
用語解説
天武天皇
現在の神奈川県あたりのこと。
天武天皇
相模とも書くな。
天武天皇
火を点けるための火打ち石と火打ち金のこと。
天武天皇
当時はまだ一般的ではなく、珍しい発火道具だったかもしれないな。
天武天皇
そういうこと。
天武天皇
燃えて迫ってくる火に向かって、こちらからも火を点けて勢いを弱めること。
天武天皇
周囲の草を刈ったことといい、安全地帯を作ったわけ。
天武天皇
現在の静岡県焼津市焼津あたりのこと。
安万侶
あれ、神奈川県のお話じゃなかったでしたっけ?
天武天皇
うん、だから相模国のこととして語られているのは、おかしいんだよな。
天武天皇
焼津には、ヤマトタケルを祀る焼津神社があるぞ。